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 動物病院の開業資金は?資金調達の方法や必要書類を紹介 

公開日 2023.09.20 更新日 2023.10.02

動物病院の開業資金は?資金調達の方法や必要書類を紹介

「動物病院の開業資金はどのくらい必要なのだろうか」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。開業資金の調達がうまくいかず、開業を諦める人は珍しくありません。
そのため必要な開業資金を認識しておくことが重要です。

 

そこで本記事では、動物病院に必要な開業資金や調達方法、そして必要な書類について詳しく紹介します。

動物病院の開業に必要な資金

動物病院の開業にあたり必要な資金は大きく分けて以下の3つがあります。

  • 建物・土地
  • 医療設備・医療機器
  • 広告

それでは、それぞれの資金について確認していきましょう。

建物・土地

動物病院の開業には、立地や施設の規模を慎重に考慮する必要があります。

 

駅前や繁華街に立地することが、必ずしも成功を保証するものではありません。しかし、アクセスが極端に悪い場所に開業しても来院してもらえない可能性もあるでしょう。

 

また、建物や土地の購入費用だけでなく、メンテナンス費用や固定資産税などもかかるため、維持できるかどうかあわせて検討する必要があります。

 

場所選びはアクセスと価格のバランスを考慮し、自身のビジョンに合った場所を選びましょう。

医療設備・医療機器

動物病院において、最低限必要な設備だけで600万円ほど必要です。そこに最新設備を取り入れると1,000万円を超える可能性があります。

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集客の為にも以下のような方法を活用して、動物病院の認知度を高めることも大切です。

  • 自社のホームページ開設
  • SNS運用
  • 店頭看板の設置
  • 新聞の折り込み広告

獣医師の年収

獣医師の年収は500万~1,000万円と大きな幅があります。しかし、中には500万円に満たない獣医師もいます。

 

動物病院は立地や患者数などによって年収が変化します。そして、獣医師のスキルや経験はもちろんですが、開業するなら経営者としてのスキルを高めることも大切な要素です。

 

関連記事:動物病院を開業した獣医の年収は?開業医以外の獣医と比較

資金調達の方法

資金調達にはさまざまな方法がありますが、次に紹介する4つの方法から自分にあった方法を選ぶことが大切です。

  • 日本政策金融公庫からの融資
  • 金融機関からの融資
  • 自治体の融資制度の活用
  • 親族や知人からの借入れ

それでは、それぞれの資金調達方法を確認していきましょう。

方法①日本政策金融公庫からの融資

日本政策金融公庫より、開業資金として融資を受ける方法があります。担保があれば上限で7,200万円まで融資が可能です。また、担保がなくても一定の条件を満たしている保証人がいる場合は、1,500万円まで融資を受けられます。

方法②金融機関からの融資

銀行では、新しい事業の開業資金の融資を受けることが可能です。しかし、銀行から融資を受けるには具体的なビジネスプランを提出し、必要に応じて保証人を指定したり担保を用意したりする必要があります。

 

なお、過去に金融トラブルがある場合では、融資が認められない可能性もあるため注意してください。

方法③自治体の融資制度の活用

自治体による融資制度を活用して、開業資金を調達する方法もあります。しかし、厳しい条件を提示されるケースもあるため、内容を確認した上で申し込みしましょう。

方法④親族や知人からの借り入れ

資金調達で親戚や知人から資金の一部を借入れすることは一般的です。中には、贈与として資金を受けるケースもあります。

 

ただし、親戚や知人からお金を借りる場合は、必ず借用書を作成してください。親戚や知人でも借金は借金なので、返済可能な範囲で借りることが大切です。

動物病院の開業に必要な書類

動物病院を開業するには以下の6つの書類が必要です。

  1. 獣医師免許証
  2. 開業届出書
  3. 青色申告承認申請書
  4. 診療施設開設届
  5. 動物取扱業届出書
  6. エックス線装置備付届

それでは、動物病院を開業するために必要な書類について紹介します。

獣医師免許証

動物病院を開業する場合「獣医師免許証」は必須です。病院に少なくとも1人は獣医師が在籍している必要があります。

開業届出書

動物病院を開業する際、開業届出書を提出する必要があります。開業届出書は、事業を開始してから1ヵ月以内に提出してください。なお、提出期限が土日祝に該当する場合は、翌日が期限となります。

青色申告承認申請書

青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内に提出しなくてはいけません。青色申告承認申請書を提出することにより、年間で65万円の青色申告特別控除や赤字を翌年に繰り越せるなど節税の観点から、青色申告承認申請書は早めに提出しましょう。

診療施設開設届

動物病院を開業するには、獣医師免許証を持っている方が都道府県知事に対して「診療施設開設届」を10日以内に提出する必要があります。仮に提出が遅れた場合は、遅延理由書が必要となるため、早めに提出してください。

 

なお、診療施設開設届を提出するには「診療所の平面図」「獣医免許の写し」「法人の場合は約款の写し」が必要です。

動物取扱業届出書

動物を入院させたり預かったりする場合は、都道府県へ「動物取扱業届出書」を提出して許可を得る必要があります。動物取扱業届出書の手続きは、最寄りの保健所へお問合せください。

エックス線装置備付届

動物病院でエックス線装置を使用する場合、「エックス線装置備付届」を提出する必要があります。そして、設置届の書類にはエックス線装置の製作者名と型式、使用する台数や使用用途を記載して提出します。

早い段階で開業資金は準備しましょう!

今回は、動物病院に必要な開業資金や調達方法、そして必要な書類について詳しく紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

 

スムーズに動物病院の経営を始めるには、早めに開業資金の資金調達をすることをおすすめします。また、必要な書類などは早めに準備しておくと安心でしょう。

 

動物病院新規開業支援の有限会社ランタック